事業計画を作ることは、
・相手に事業プランを明確に示す
・資金を調達するため
の2つが大きな目的となります。目的が分かっているのなら作るのも簡単!と思ってしまいがちですが、個性を出しながらオリジナルの計画書を作成するということは、案外難しいものなのです。
そこで今回は、事業計画における3つのポイントや、迷ったら取り入れるべき工夫についてご紹介していきたいと思います。
事業計画における3つのポイントとは
事業計画を作成する際おさえておきたいのが、3つのポイントになります。
1.今実行すべきことを明確に書く
事業計画=未来や理想を描きがちですが、そのために今実行すべきことが明らかでない計画書は、相手の心に響かせることは難しいといえます。計画の良さを相手に伝えることが目的ではないということを頭に入れておかなければなりません。
2.覚えられるくらい簡潔な内容
資金調達のために計画書を相手に示しながら説明する際、計画書に一度も目を通さず話すことができるかがポイントです。あなたが計画書に目を落とさなければ、相手もあなたの目を見て話に耳を傾けてくれるでしょう。目を見て話を聞くのと、文章を目で追いながら聞くのとでは、説得力に大きな差が生じてきます。
実は、この「覚えられるくらい」というのが、いかに簡潔で分かりやすい内容かどうか、身をもって示すもっとも有効な方法となるのです。
3.事実を盛り込む
事業計画は、分析内容をもとに売り上げなどを仮定して組み立てていくものになります。最後のポイントは、ここに事実を盛り込むということです。
あくまで仮定であるとは分かっていても、実際の数字があるとないのとでは大きく印象が変わってきます。仮定の中の事実は、相手を納得させる要素となりえるのです。
迷ったら取り入れるべき工夫って?
いざ、作成!と書き進めていくと、これで納得してもらえるだろうか?もっとうまく伝えるにはどうしたら?などと、迷うこともあるでしょう。そんな時に役立つ工夫について解説していきましょう。
・基本計画以外に2つの計画書を用意する
計画書というのは、基本的に事業が成功する理由が描かれているものですよね。
・企業の理念、概要
・サービスや自社の製品について
・市場での位置
・達成するための手段と目標
・資金計画
基本的にはこれらの項目について書いていくのが事業計画書というものになります。実はここに、「理想通りの数字」と「起こりうる問題に直面した時の数字」を示す計画書、2つを用意するというひと工夫で、よりよい印象を与えることが出来るのです。
なぜ悪い数字を示すのか
理想通り、もしくはうまくいきすぎといってもよいくらいの数字を示すことは、事業のアピールにつながりますよね。では、なぜ悪い数字まで示す必要があるのか。それは、たとえ問題が生じたとしても「成り立つ」ということが明らかにできる、もっとも分かりやすい方法といえるからです。
赤字が続いた場合の数字を示すかわりに、これだけの赤字でも、コストが安い分事業が危ぶまれることはない!ということがアピールできれば、大きな説得力を得ることにつながります。
このひと工夫を加えるか加えないかだけで、相手に質問させる、突っ込まれる要素を取り除くことができるのです。
作成するうえでの注意点
事業計画書は、ビジネスの成功に欠かせないものです。そして、融資の獲得は成功に不可欠な要素となりえるものです。
しかし、
・戦略不足
・顧客に対する検討が甘い
・自分自身が納得できる内容でない
などの悪い要素3つが揃っている計画書は、誰の気持ちも動かすことはできないでしょう。
見る側の気持ちになって作成すること、自分ですら信じられないような理想的すぎる計画になっていないこと、この2つに注意しながら作成してみてください。