確定申告を始めるとなると、最初につまずくのが経費項目です。事業で必要となったもの、利用したものは全て経費として計上できるため、漏れがないようにすることが節税になります。
今回は、漏れがちな経費、よく使用する経費項目などについてご紹介していきますので、確認していきましょう。
漏れがちな経費はどんなもの?
まずは、漏れがちな経費からご紹介していきたいと思います。経費として計上できるものを理解し、節税対策に役立てていきましょう。
1.通信費
通信費とは、携帯電話の料金や、インターネット接続料金、固定電話料金などです。携帯電話は私用でも利用しているため、経費に計上できないのでは?と思われるかもしれませんが、取引先の方との通話やメールにかかる料金というのは、経費として計上できます。
2.家賃・光熱費
自宅の一部を仕事部屋として利用している場合は、そのために使用した電気代や水道代、ガス代などの光熱費も経費として計上できます。
ただし、使用している比率はきちんと計算し、妥当であると判断される範囲にて設定することが必要となります。
3.車関連
仕事専用の車を所有している場合は、その車にかかった全ての費用を経費として計上することができます。もちろん、自家用車と併用している場合も、仕事でかかった費用については経費になります。
ガソリン代だけではなく、駐車場代や修理費、税金はもちろん、自動車保険などの損害保険項目については、意外と漏れがちになってしまいますので、注意しておきましょう。
よく使用する経費項目一覧
次に、よく使用する経費項目を一覧にしてご紹介していきますので、参考にしてみて下さいね。
・旅費交通費…電車代、バス代、航空券など
・消耗品費…パソコン関連の商品、備品、文具など(10万円以下のもの)
・地代家賃…賃貸の家賃(自宅の一部を仕事場として使用している場合も)
・接待交際費…食事代、お歳暮、香典、お祝い金、ゴルフ場利用料金など
・新聞図書費…新聞代だけでなく、仕事関連の書籍購入費、雑誌など
・広告宣伝費…ダイレクトメール代、ポスター制作費用など
・損害保険料…自賠責保険、火災保険、盗難保険など(個人事業の場合、生命保険は含まれません)
・減価償却費…工具や器具、車両、機械、装置など
・通信費…インターネット関連費用、切手、ハガキ代、速達、書留料など
・雑費…コピー代、クリーニング料など
接待交際費は、打ち合わせの時に使用したカフェでのコーヒー一杯でも領収書を残しておくことで経費として計上することができます。これらの項目は、よく使用する項目となりますので、経費として計上できるものは漏れの無いよう、計上していきましょう。
家賃・光熱費等も経費に「按分計算方法」
漏れがちな項目の中でもご紹介いたしましたが、家賃や光熱費を経費として計上できる場合は、その比率を計算して割り出しておく必要があります。
按分の計算のやり方
計算式…一ヶ月の賃貸料金×使用面積(仕事場として使用している面積÷全体の面積)
計算式で示すと、このような計算方法にて、仕事場として使用している部分を経費として計上することができます。
具体例
例えば、家賃7万円で、自宅の5分の1を仕事場として使用している場合は、その5分の1を経費として計上します。
・家賃7万円×5分の1=1万4千円
つまり、1万4千円が、地代家賃として仕訳することができるのです。
また、住宅ローンの支払いがある場合は、利息のみとはなりますが経費の対象とるなるため、計上することができます。
このように、私用スペースの一部でも、経費として計上できるものが沢山あります。節税対策には、まず経費項目をきちんと知ることから始めてみてはいかがでしょうか。