実家を相続したら売る?残す?今すぐ解決しておきたい相続問題

相続問題は、ドラマにもなるほど他人事ではない深刻な問題です。中でも、”実家の相続”で悩んでいる方はとても多いのではないでしょうか。今はまだ大丈夫と安心していても、いつ相続する日が来るかなんて誰にも分かりません。

いざという時に後悔しないためにも、今すぐ解決しておきたい実家の相続問題についてご紹介していきましょう。売るべきか、残すべきか、あなたならどちらを選択しますか?

維持だけなら売却や賃貸を選ぼう

実家を相続した場合、

・実家の場所
・自宅との距離
・周辺環境

などにもよりますが、実家に引っ越しでもしない限り、維持費が余分にかかることになります。実家の維持費なんて、住居者がいないのにそんなにかかるものなの?と思ってしまいますよね。これが意外と高額になる恐れがあるのです。

実家を維持するためにかかる費用はどれくらい?

最低限かかる費用としては、このような内訳が予想されます。もちろん、それぞれの金額はあくまで例として記載しているものなので、実家の所有地によって異なるかと思います。

・固定資産税…4万円
・火災保険…2万円
・住民税…1万円
・電気、水道代…3万円
・町内会費…5千円
合計…10万5千円

そして、実家が遠方にある場合は、さらに交通費などがプラスされることになります。また、実家にお庭がある場合は、雑草の手入れなども必要になるのです。

いかがでしょう。交通費が往復1万円かかると仮定し、4か月に1度の手入れで済ませるとしても年間3万円ということになりますよね。このくらいなら…と思うのか、厳しい…と思うのかは人それぞれだとは思いますが、ただ維持するためだけに残すのであれば、相続する前にきちんと話し合っておくべきでしょう。

近頃は空き家問題も深刻になっているため、隣人の目も気にしなくてはいけません。では、売却や賃貸を考えた時には、どうするのが得策なのでしょうか。

扶養家族は2種類!扶養家族のメリットとデメリットを知っておこう

 

不動産会社のサービス利用を考える

まだ決定ではなくとも、貸すか売るかを視野に入れたとき、利用したいのが不動産会社のサービスです。

1.とりあえず査定しておく

初めにしておきたいのが、実家の査定です。売るとなると、査定価格や費用がいくらかかるのかを知っておく必要がありますよね。いざ売ろうと思っても、金額に納得いかなかったり、逆に売却費用がかさんでしまったりと、問題が発生する可能性があるため、念のためお願いしておくと良いでしょう。

2.残すなら巡回サービスの利用も〇

実家を残し、賃貸にも出さないという選択をした場合は、不動産会社が行っている巡回サービスを利用するのも良いですね。実家が遠方ならなおさら、1年の間に何度も帰省できない場合もあります。いずれかは…と売ることや賃貸を考えていても、今はまだ気持ちの整理ができない、といった場合には、おすすめのサービスといえます。

相続前にしておきたいこと

そろそろ考えた方がいいな…という段階でも、まだ大丈夫だろう…という段階でも、相続前にしておくべきことがあります。それは、ご両親と相続人となるご兄弟のみで、きちんと話し合うことです。

実家を売るなんて、両親が悲しむんじゃないだろうか…そう思って残すという選択をする方もいらっしゃいます。それも、かなりの維持費用を負担してまでです。こうなる前に、きちんと家族で話し合うことができていれば、ご両親の意志を聞くことができたはずですよね。その意志に沿う形であれば、売ることも取り壊すことも決断できたと思います。もちろん、自分の意志で残したい、いつかはここに住みたい、と思って維持する方もいらっしゃいます。

話しにくい話題ではあったとしても、ご両親の気持ちを尊重したいという気持ちを伝えれば、きっと本音の話し合いができることでしょう。