「住む」ことにもさまざまなスタイルがあります。社会人や学生、年齢に関係なく“シェアハウス”を楽しむ方が増えている中、住居をシェアすることは本当に居住者にとってメリットが多いものなのでしょうか。
そこで、シェアハウスのメリットとデメリットについて比べてみましょう。始める前に確認しておきたい物件探しのポイントについてもご紹介していきますので、確認してみて下さい。
~メリット編~シェアハウスは節約になる?
利用者が増えているシェアハウスも、一人より大勢の方が楽しいという理由から始める方と、費用面での出費を抑えたいがために選択する方がいます。では、メリットとしてもっとも注目すべき節約できる費用にはどのようなものがあるのでしょうか。
1.家賃、光熱費、ネット通信費
住まいをシェアするということは、住むためにかかる費用すべてを複数の居住者で折半することになります。もちろん家賃、光熱費も総額÷人数となるため、かなりの節約になるでしょう。
また、最近ではネット回線があらかじめ引いてある物件も多く、ネット通信費も折半できるとなると、お得感は高いといえます。
2.家具やインテリアを揃える費用
新しい住まいに移る時、必要最低限に抑えようとしても出費がかさむのが家具などのインテリアです。カーテン、タオル、キッチン用品、全て揃えるとなると数十万円の費用が必要となるでしょう。
しかし、シェアハウスの新しい住居人になるのであれば、生活に必要な基本的なものはすべて揃っている状態です。もちろん、数人で集まりシェアを始める場合にもすべての費用が折半となるため、エアコンや洗濯機、冷蔵庫などの高額な家電類も安く購入することができます。
~デメリット編~シェアハウスには向き不向きがある
メリットがある一方、気になるのがデメリットについてです。節約面ではかなりの利点を感じられましたが、デメリットに感じる点をしっかり把握しておくことも大切です。
・大人数でシェアする物件の場合
人数が多い分、家賃が高めのおしゃれ物件にも居住することができますが、デメリットが多い点は注意すべきポイントといえます。
1.共有部分の掃除が大変
キッチン、お風呂場、トイレなど、すべてをシェアすることになると気になってくるのが汚れです。自分一人なら使用回数も少ないため、汚れもあまり目立ちませんが、大人数となるとそうはいきません。
2.一人の静かな時間が作れない
大人数シェアならではのデメリットですが、気の合うメンバーは共有部分のリビングなどで食事や飲み会を始めるでしょう。今日は静かにゆっくり眠りたかったのに…なんて思っても、共同スペースでの食事会を中止する権限はありません。
・少人数でシェアする物件の場合
1.友達を家に招くことが出来ない
大人数シェアハウスにくらべ、少人数でのシェアを選択する方の多くは、住居人以外の宿泊や入室による騒がしさ、プライベート空間を見られることを嫌がる傾向にあります。
2.共有スペースが狭い
人数が少ない分、部屋の間取りもこじんまりとしたものになります。それでも一人で住むワンルームよりは広いのですが、他に居住者がいる分、狭く感じることも。
シェアに向いている人、向いていない人
デメリットを見ると分かるように、シェアハウスには向き不向きがあります。
・向いている人
大人数でも苦痛に感じない
一人でいるより誰かと過ごす方が好き
プライベート空間にこだわりがあまりない
他人が使用した場所も平気で掃除できる
コミュニケーション能力が高い
協調性がある
・向いていない人
綺麗好きで掃除にこだわりがある
プライベート空間に踏み込まれるのが苦手
人見知り
気を遣い過ぎる
個室があるシェアハウスであっても、住居人とはある程度交流が必要になりますし、知られたくないところを知られたりすることもあるでしょう。気を遣いすぎるあまり、家で気を休めることができず、シェアの解消を選択する方もいます。利点と合わせて、自分がシェアハウス向きのタイプなのかどうか、少し考えてみましょう。
物件を探すうえで決めておきたいこと
これらを踏まえたうえで、シェアハウスに住むと決めたなら、いよいよ物件探しです。職場からの距離など、基本的な条件の他にも決めておくべきことがあります。
これだけは譲れない!
ここは妥協できても、これだけは妥協できない!というものをあらかじめ紙に書き出しておきましょう。
・趣味の音楽を楽しみたい
・寝室は個室がいい
・ペットを連れて行きたい
・少人数シェアに限る
など、絶対的な条件を決めておくと物件探しもスムーズになります。もちろん、家賃などの費用面を考え、妥協しなければならないことも多くあるかもしれませんが、何を優先したいのかをきちんと定めておくことで、後悔しない住まいを見つけられます。
シェアハウスに住むなら貯金するべし
シェアハウスにずっと住み続けたいと思う方もいるかもしれませんが、そんな場合でも目的を決めて楽しむとよいでしょう。
「今年は100万貯める!」「時計を買う!」目的は何でも良いです。ただ、せっかく節約できる家賃や生活費を無駄遣いしてしまうのではなく、貯金することで将来の蓄えにもつながります。
いずれ独り立ちする時、結婚する時、シェアハウスを出ていくことになるでしょう。そんな時にシェアハウスにして良かったと思えるよう、メリットを最大限生かした生活を心掛けたいものです。