紳士のスポーツであるゴルフは、ビジネスマンにとって習得しておくべきスポーツといえます。その理由は、接待ゴルフという言葉がるあるように、ビジネスシーンにおいて有効活用できるスポーツといえるからです。
ただ接待となると、相手を大げさに褒め、わざと負けるようなプレーをしなくてはならないのではないかと思っている方も多いでしょう。しかし、接待ゴルフで大切なことはその裏にある取引のことばかりを考えるのではなく「マナーを守って一緒に楽しむ」ということなのです。
今回は、初心者のための接待ゴルフの心得をテーマに「マナー・気配り・本気プレー」の3つをポイントにご紹介していきます。
心得1.服装とプレー中の基本マナーを知ろう
紳士のスポーツといわれるほど、ゴルフはマナーが重要となるスポーツです。まずは基本となる服装のマナーを覚えておきましょう。
服装の基本マナー
・上着…襟付きのシャツ、ポロシャツ、タートルネック
・パンツ…チノパン、ゴルフ用ウェア
・ベルト…素材に決まりはないが着用は必須
・靴…ゴルフ専用のシューズ以外は禁止
・帽子…形に指定はないので、キャップ、サンバイザー、ハンチングも可
シャツの裾はパンツに入れることはもちろんですが、季節によっては上着の上にダウンジャケットなどを羽織ることも可能です。また、寒さ対策として、耳あてやニット帽、ネックウォーマーなどの着用も問題ありません。
NGな服装
・Tシャツ、トレーナー、タンクトップ
・ジーパン、短パン、カーゴパンツ、ジャージ、特に迷彩柄は避ける
・ゴルフ専用以外のシューズ(スパイクなど)
フロントチェックインの服装マナー
基本的に、ゴルフウェアのままフロントへ入るのはNGです。ジャケットとスラックス、足元は革靴が理想で、夏場以外は必ずジャケットを着用して入場するようにしましょう。これも基本のマナーとなりますので、覚えておくとよいですね。
プレー中のマナー
・走らない
・ボールの軌道となるラインを踏まない
・ボールが落ちた時にできるくぼみ(ボールマーク)は必ず直す
・狭いグリーンで旗を置いたままにしない
・打つ人の視界に入らないよう、一定の距離を保って立つ
プレー中、相手の気が散るような行為は絶対に避けましょう。接待とはいえ、スポーツを楽しむ心を忘れないようにしたいですね。
心得2.気配り、気遣いマスターになる
マナーを守ることはもちろんですが、ゴルフのラウンド上には他の組の方もプレーを楽しんでいます。そのため、自分の組のことだけを考えていては気配り上手とはいえません。
自己中心的なスロープレーは絶対NG
良いショットを打ちたいと考え、集中することは良いことですが、周りが見えなくなってスロープレーに走ってしまっては良い印象を与えることは出来ません。
・クラブの用意は速やかに
・予備ボールは必ず用意しておく
・素振りのやり過ぎはNG
これらのポイントをおさえ、心掛けるようにしましょう。特に初心者の方に多いのが素振りです。クラブを振り上げる場所に人がいないかは必ず確認することはもちろん、相手が今まさにボールを打とうとしている時に素振りを行うのはマナー違反です。
集中しながら楽しむ!メリハリが大切
接待相手との会話やプレーを楽しむことはもちろんですが、いつまでも話しかけていてはプレーに集中できず、相手のペースを乱してしまうことも。これでは、良い印象どころか相手が鬱陶しいと感じてしまう場合もあります。
周りをきちんと見ながらプレーを楽しむこと、他の組に対しても迷惑をかけないよう、大声で話すようなことはしないなど、気配りを心掛けるようにしましょう。
心得3.本音トークと本気プレーが信頼関係を築く
お世辞ばかりで本音で話さない、腹の中ではどう思っているのかわからないような相手とは、信頼関係を築くことは難しいでしょう。いくら接待だからといって、どんなショットも“ナイスショット”とべた褒めしていては、相手を不快な気分にさせてしまう恐れもあるのです。
ポイントとしては、
本音の評価+素直に本気で褒める
ということです。
本音の評価「今のは当たりが悪かったですね~」+素直な感想「でもあのショットの伸びは本当に凄かったですよ!あれくらいの球打てるまでにどれくらいかかりますかね?」というように、本気で褒めることを忘れてはいけません。
そうすると、相手の方も「俺が実力だせばあんなもんかな?いや、たまたまか」などと、ジョークを交えて返してくれたり、場が和む雰囲気を作ることができます。
本気のプレーだからこそ相手も楽しめる
ゴルフの腕が取引先の方より勝っていたとしても、プレーの勝敗には、運や風向きも関係してきます。相手が本気でプレーを楽しんでいるのに、こちら側が手を抜いたり、わざと“下手くそ”を演じていては、本当に楽しいプレーにはならないでしょう。
ゴルフが好きな相手と、一緒にプレーを楽しみながら自分のこと知ってもらう。それが接待ゴルフの目的でもあります。このことを忘れずに楽しむことがポイントです。
初心者はキャディーサービスを利用しよう
キャディーサービスを利用すると、その分料金はかかりますが、メリットがたくさんあります。
・ボール探しに手間がかからない
・アドバイスが的確でプレーしやすくなる
・時間配分を任せることが出来る
こちら側があらかじめ接待だということを伝えておくと、気の利いたサポートをしてくれることもあります。自分自身のプレーを楽しみ、なおかつ相手のプレーにも真剣に目を向ける中、時間配分やボール探しに手間をとられていては、中々楽しくプレーできないものです。
相手をもてなすのが接待ではありますが、スポーツに関しては本気で楽しむという心がけを忘れないようにしましょう。